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人狼の話です

感想:人狼館の事件簿村(チャレンジ村3)

人狼館の事件簿村とは、WOLF MANSIONでプレイできる特殊な人狼ゲームです。

最大の特徴は「足音」のみを頼りに推理が行われる点でしょう。

 

WOLF MANSION 〜人狼館の事件簿村〜


参加者は碁盤の目状にならんだ部屋の中に配置されます。

狼が襲撃を行うと、襲撃担当者の部屋から犠牲者の部屋までの間で足音が鳴ります。

ルートは複数選べますが、曲がれるのは一回きりで、かつ最短距離である必要があります。


犠牲者の部屋から伸びる足音が、どの部屋につながっているかというのが、人狼を見つける材料となります。

足音を鳴らせる役職は他にも複数存在するため、どの足音がそれぞれどの役職のものか推理することが、このゲームで行われている主要な営みと言えるでしょう。

 

もう一つ特徴的なのは、白ログでの推理発言禁止というルールです。

ゲームに関する発言が許可されているのは、一部の役職の限られた内容についてのみです。

前述した足音のルールと、基本的に村側有利な役職編成のために、ゲームとして楽しめるシステムに仕上がっているのですが、

会話をしない人狼とはなんとも斬新で、よく考えついたものだと感心しきりでありました。

 

WOLF MANSION | 【初心者村】【誰歓】チャレンジ村3


私が今回プレイしたのは16名編成で、役職内訳は

ダ狼狼狼魔狐賢導狩共共霊霊霊霊霊

となっていました。

また、同一人狼による連続襲撃不可、狩人による同一人物の連続護衛不可、突然死なしの設定です。

(ルールについての詳しい解説はこちらをご覧ください:
WOLF MANSION | ルール

 

ゲームシステムを把握した段で、各役職の動きにある程度の予測を立てていたのですが、

実際の経験と頭の中で捏ねくり回した理屈とでは異なってくるのが世の常ですから、

私は不安と期待に胸を膨らませながらゲームに飛び込んだのでした。

 

それでは、実際のゲーム上ではどのような推理が行われたのでしょうか。

例として、2日目の盤面について考えてみます。

 

~2d夜明け~


[__][02][03][04][__]

[06][07][08][09][10]

[11][12][13][14][15]

[__][17][18][19][__]

 

次の日の朝、[02楽] 楽天家 ゲルトが無惨な姿で発見された。


部屋07,部屋08,部屋09で足音が聞こえた...。

部屋13,部屋14で足音が聞こえた...。

部屋07,部屋12で足音が聞こえた...。

 

この日足音を鳴らせる役職は狼、魔神官、妖狐、賢者の4つです。

しかし、今日は3つしか鳴っていませんから、


・狼が無音で襲撃を行った。

・賢者が無音で占いを行った。

・魔神官が徘徊しなかった。

・妖狐が徘徊しなかった。


のいずれかが発生しています。

 

また、13,14で鳴っている足音は、初日犠牲者の部屋である02に繋がりませんから、狼のものでないということも確かです。


確定情報と呼べるのはここまでです。

これらの材料を用いて、私たちは今日の投票先を選ばなくてはなりません。

 

まず、13,14が賢者の足音であるとは推定できそうです。

魔神官や妖狐がこのような足音を立てるとは考えにくいです。

なぜならば、魔神官は初回に狼が吊られないようにと、襲撃の容疑者を増やすような足音を立てると予想できるからです。

また、妖狐にとって、賢者はさっさと噛んでもらいたい役職のはずです。

狼に賢者と誤解されるような足音を立てるとは思えません。


よって、13,14は賢者の足音であり、その周辺[08,09,12,15,18,19]の6名は賢者候補兼占い先候補となりますから、本日の投票先には向きませんね。

 

では、残りの足音についても検討を加えます。

それぞれの足音が狼のものであった場合、誰が容疑者となるかについて考えてみましょう。


・無音→03,06,07

・07,12→11,13,17

・07,08,09→10


まず、07,08,09で鳴っている足音は、容疑者が一人しかいません。

これは、狼の足音としても魔神官の足音としても奇妙に感じられますね。

10が狼であれば、自身が処刑される可能性が高まる襲撃ルートです。

そう推測されることを逆手に取ったものと考えることも出来ますが、ひとまずは狼のものでないと見なすことにいたしましょう。


また魔神官は、容疑者を増やして狼が処刑される可能性を下げようとするものと考えられます。

なので、容疑者が一人に絞られる07,08,09の足音は魔神官のものでもなさそうです。

この足音は妖狐が鳴らしたものである可能性が高そうですね。

 

魔神官の挙動は前述したようなものになると考えられますから、襲撃先の決まっている初回に、足音を鳴らさない選択をする蓋然性は低く思われます。

したがって、容疑者が3名に分散し、かつ直線の07,12は、魔神官の足音である可能性が高いと言えるでしょう。

 

ここまでの推理から、狼は無音で襲撃を行った可能性が高いと考えられます。

したがって、投票先として適切なのは[03,06,07]であると思われます。

この三択でどこに投票するかは好みですが、内寄りに位置する07への投票はあまり集まらないことが予想されます。

外側に比べて、狼の通るルートに選択されやすい内側の部屋が無人となると、今後の推理に悪影響が出ると考えられるからです。

 

よって、本日の投票は[03,06]の二択。

私は03の部屋に割り当てられましたから、自動的に06投票が選ばれました。

 

私が初日に行った推理はこのようなものになります。

白ログでの推理発言は一切なしに、足音だけで十分に推理が可能な点は、驚くべきことです。

 

この後、村はなかなか狼側を処刑することができず、一方狼側は効率よく村側能力者や妖狐の排除に成功していきました。

最終的に狼側が半数に達したため、魔神官の自殺票へ狼が投票を合わせ、狼の勝利となりました。

MVPは足音で的確に狼をサポートし続けた魔神官(ネタバレ防止のため名前伏せ)であろうと思われます。

狼の襲撃筋も良く、両者の見事な連携の前に村側(と妖狐)は滅ぼされてしまったのでした。

 

私自身は推理的に迷走したり吊られたりしながらも、実に楽しい経験をすることができました。

また、初参戦かつ初心者村ということで、見学者のエルナさんがサポート役について下さいました。

出来るだけ自分で考えるようにしつつも、分からないことは毎日出てくるもので、

その度に丁寧に教えて頂けたのは非常に助かりました。

この場を借りて御礼申し上げます。

 

さて、今回の村では各役職の定石や、展開の傾向など、様々な知見を得ることができました。

またいずれ参加する際、存分に活かしたいと思います。

次は足音職で参加してみたいですね。


(終)